ただ、「濡らさない」ということくらいです。
繰り返しになりますが、
「ティニア」とはバナナ農家で働く人がよくかかる水虫のことで
バナナの樹液が原因といわれています。
「ティニア」は感染力が強く、ティニアにかかった人の靴を借りたりするとすぐうつります。
そんな「ティニア」はまた、繁殖力も強いのです。
特別何も手当てをしていない私は、
次の日の朝、驚きます。
「なんじゃこりゃーーー!!」
昨日まで10粒だった「ティニア」は拡大し、私の足裏をどんどん占領していました。
しかも激痛。
以下がその様子。
私の足を侵食していくティニア。 熱を帯び、足裏全体がパンパン。 |
見た目から想像できないかも知れませんが、ここまで来るとホント歩けません。
小さな振動とかでも痛いくらいなので、患部を地面につけるなどもってのほかです。
なのでティニアにかかったたいていの人は地面にかかとだけをつけて歩く「かかと歩き」をするか
急いでいるときはケンケンをします。
大柄な外人が何人もこのかかと歩きをしている光景はかなりシュールです(笑)
この日はもちろんバナナを休みました。
で、ホステルの雇われオーナー、ニックにティニアの薬があるか尋ねに(ケンケンで)行きました。
ニックはイニスフェイルのバナナファームを経営している家系で育っており、小さいころからおそらくバナナを担がされたからか身長は小さいですが、その肉体はかなりワイルドです。
そんなニックが私にティニアの薬として出してきたものもワイルドでした。
アルコールです。
ニックによると一見荒治療にみえるが(実際そうだし)、「ティニア」にはこれが一番効くのだとか。
バナナと育ったニックが言うことだし、断るとかっこ悪い感じがしたので、
私は布にアルコールを染み込ませ患部にあてました。
ご想像のとおり激痛です。(叫びます)
ただ、激痛だからこそティニアと確かに闘ってくれている感じはしました。
アルコール治療で15分くらい叫んだあと、笑い転げているニックから借りたパウダーを患部に振りかけ治療を完了しました。
※バナナの街イニスフェイルには「ティニア専用のパウダー」が売っている。
振り返れば、ティニアとの出逢いは2日前あの1粒のかわいい赤いできものから始まったのですが、
私はティニアを知らな過ぎました。
1粒のときは次の日ワイルドぶって仕事に行き、10粒のときも「濡らさない」だけで特に手当てをせず、完全になめてました。
この日、ティニアの恐ろしさを知った私は今まで履いていたソックス、作業用ブーツすべて破棄しました。
これからバナナに携わる予定のみなさんも「ティニア」には十分に気を付けてください。
PS:その後私のティニアはアルコール治療後徐々に痛みが引いていき、3日ほどで完治しました。
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